しょうないREKの生みの親の思い

図書館という所は、毎週、新刊本や雑誌の最新版などを購入し、
物理的に壊れた本や、
内容が古くなった本、法律や制度が変わって利用価値のなくなった本、
一時ブームに乗って読まれていたがブームが去った本等は
原則として最低1冊は残して廃棄する。

これらの中には、図書館としては、新陳代謝のため不要となったがまだまだ読める本がある。
これをしょうないREKで売るようになる前は、
毎年、年に1度か2度、小学校の体育館を会場にして市民に提供していた。
しかし、市民の方は、体育館に所狭しと並んだ本の間を沢山の人の中をかき分けかき分け、選ばなければならない。
十分に吟味して選べないし、どうしても半分以上残ってしまう状況だった。

残った本はどうするか?もう廃棄するしかない。

しかし、これがつらい、もったいなくて、情けなくて、市民の方に申し訳なくて、
本に申し訳なくて、目にはうっすら涙が浮かんでくる。
どこかの知事じゃないけど「どげんかせんといかん」と図書館員は皆思っていたはずだ。
この「どげんかせんといかん」という思いが、しょうないREKでの今のリサイクル本の販売に繋がっていった。

図書館では不要になったが、まだまだこれらの本を再利用して復活させてやることはできないか。
そして市民に、地域に還元できないか、
はたまた、庄内図書館を活性化できないか、等等である。

しかし難問山積である。
売る場所が無い。売る人がいない。(まさか図書館員が売るわけにはいかない。)

うんうんうなっている時に、ちょうどタイミングよく本市の協働事業提案制度が開始され、
「地球ママくらぶ」のみなさんが”“わたしたちがやりまーす”と声を上げてくれたのである。
この時は、なんと嬉しかった事か・・・。そんな感じで始まりましたが
今こんなにすばらしく、また多方面に広がっていっているのを見につけ
しょうないREKの皆さん、地域の皆さん、関係する全ての皆さんに、心からお礼申し上げ、
これからも一緒になって頑張りたいと思っています。(現豊中市立図書館館長)